石原慎太郎・東京都知事がきのう(2012年10月31日)、4期13年半を務めた都庁を後にした。議会で「新しい指導者の下に、東京をより強くしたたかな都市に仕上げていただきたい」とあいさつしたあと、花束を手に都職員の見送りを受けて満面の笑み。別れに音楽隊が演奏した曲は、映画 「ロッキー」のテーマだった。傷だらけの栄光?
記者団には心境を、「かなりできのいい小説を書いたあとの解放感と満足感に似ていますな。(寂しさとかは)全然ないね。心ウキウキワクワクだよ」といっていたが、彼を迎える状況はなお混沌としている。
第3極パートナー橋下維新代表「石原さんとは提携したいが、たちあがれ日本は違う」
石原が目指す第3極の結集では、「日本維新の会」代表の橋下徹・大阪市長が「石原さん個人とは提携したいが、たちあがれ日本とはコミュニケーションがとれていない。 感覚、世代、カラーが合わないのかなという気がします」と突き放した。橋下43歳に対して、たちあがれ日本の主要メンバーは69歳、70歳、72歳、73歳、77歳だ。しかし、石原はさらに上の80歳だ。歳だけではないということか。
橋下・石原を第3極の共同代表にという話がある。これは事実らしい。たちあがれ日本の藤井孝男氏が「大阪の方からあった」といったのに対し、橋下は「ボクから持ちかけたという事実はないですから。そういう形でペラペラ外にしゃべるような方々とは信頼関係を築けないかなと思う」とまでいう。
この日、衆院では自民党の安倍晋三総裁が代表質問で「年内解散の約束を守れ」と迫ったが、野田首相は「条件が整えば判断する」と相変わらずだ。この国会で解散する気はないといったも同然である。第3極にとっても、調整にかける時間は十分あるといえなくもない。
司会の小倉智昭「第3極といったって、 解散しなきゃねぇ」
石原の退庁式を見てきたレポーターの田中大貴が「退庁式というより、出発セレモニーだった」といったら、古市憲寿(東大大学院生)が「病院の退院祝いに見えた」だと。 こいつぁいい。