攻めあぐねる自民党「野田が約束守らないんだもん」街の声は「子どものケンカ」

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   安倍自民党総裁の代表質問はさながら所信表明ようで、すっかり次期首相気取りだったが、野田首相は「経済状況の改善」を条件に「(解散の)環境を整え判断したい」とさらりと逃げた。「8時またぎ」コーナーに自民党の石破幹事長が出演、「約束を守らない野田」を批判しつづけた。

石破幹事長「法案通すのは簡単。でも、また先延ばしにされる」

   司会のみのもんたが「与党も与党、野党も野党、まるで子どものケンカだ」という街の声を示し、「どう思いますか」と石破に聞く。これに石破は「どっちもどっちなんてないんですよ。どっちかが正しくて、どっちかが間違っている」とムキになっている。そこで、みのは「じゃあ、特例公債法案にしても、1票の格差是正にしてもどうするんですか」と出してきたのが、特例公債法案の見通しが立たないために、政府が46道府県(東京都は交付税なし)に出した交付税支払いの延期通知だ。今回は市町村分も先送りされることになった。

   石破「やんなきゃいけないことは決まっているんです。きちんと成立させなければいけないんだけれど、『近いうちに』という約束を守ってねと言っている。総理が『約束は守ります』と言うのは大事でしょ」

   腑に落ちない北川正恭(早大大学院教授)が口をはさんで、「責任野党の自民党が、場面転換をぼつぼつしてまずこれを通す。そういう自民党を見せるほうが良いと思いますけど」と言う。

   石破「通すのは簡単です。面倒な法案でも何でもない。ハイ通しました。でも、今度は4つ目の条件を出してきた。『経済が回復していません。だから私はやります』となったら、国民は選択権を使えませんよ。その裏には選挙をやったら議席がなくなってしまう解散恐怖感があるからですよ」

「不信任案出して否決されたら内閣信任ということになるし…」

   みのが「だったら不信任案カードを出したらどうですか」

   石破「カードを出して、これが通ったら解散になっちゃう。反対しようという与党議員などがドッと出ると否決される。どういうことが起きるかというと、内閣は信任されることになる。どっちもどっちだといっている限り、どんどん野田さんは信を問わずに延ばすばかり」

   説得力に欠けると思ったのか、石破はここで「政府・与党の責任である約束を守るんだと、皆さん思われませんか」と矛先を変え、コメンテーター全員に「思います」と答えさせた。

   ではどうするのか、このまま与野党のこう着状態が続くのか。コメンテーターの金井辰樹(東京新聞政治部次長)は「今の首相と次の首相候補が党首討論で丁々発止のやり取りでどっちが良いか国民に見せて欲しい」と提案した。石破は「私の権限ではないが、それは一つのアイデアと思う」で、やっと激論は終了した。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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