司会の小倉智昭がのっけに「衝撃かどうかわかりませんが、スクープ映像です。当たり前です」 と笑った。きのう24日早朝(2012年10月)、強盗犯がフジテレビのビルに逃げ込んで、ガードマンに取り押えられたのを、13台の防犯カメラが90分にわたって捉えていたのだという。「他局では持ってないネタです」(笑い)
ドラマさながら…非常階段を駆け上がる犯人、追う警備員、屋上では生放送スタンバイ
最初にフジの警備員が不審な男に気づいたのは午前4時39分だった。大型商業施設「アクアシティお台場」の方から歩道を全速力で走る男がいた。警備員は「マラソンとかではなくて、本当に全速力だった」という。この数分前、アクアシティのATMに売上金を入金しようとした店員が刃物のようなものを持った男に襲われ、約28万円を奪われていた。防犯カメラは男が走る姿を捉えていたが、男はフジテレビの脇に入ったところで突然姿を消した。
通報で警察車両も集まり厳戒態勢になったが、午前6時04分に警備員が密集した植え込みと建物の間にしゃがんでいる男を発見した。そこに1時間20分も隠れていたのだ。「何をしてる」と警備員が声をかけたところ、男は逃げ出した。警備員が追う。その姿を複数のカメラが捉えていた。
男はフジテレビの敷地内に入り、非常階段のカギのかかった扉を乗り越えて屋上に向かった。午前6時10分、 階段を駆け上がる姿が別のカメラに写っていた。7階の「屋上庭園」では情報番組「めざましテレビ」の天気予報のナマ放送が迫っていた。男が上り切ったところに別の警備員がいた。男は「チャイニーズ、チャイニーズ」としかいわなかったが、警備員は男を伴って階段を降り警察官に身柄を引き渡した。