セリフなくクレジットにも名前ない新聞記者役タバコの吸う演技すごい!
司会の加藤浩次「役者さんに愛された役者さんでしたね。主役の役者さんが絶対必要と思うような」
キャスターのテリー伊藤「ほかにいない。日本の宝だった」
「実はですねえ」とテリーが紹介したのが、映画『天国と地獄』だった。誘拐を素材にした1963年の黒澤明監督の作品だ。「37歳の大滝さんが出演しているんですよ。クレジットにも出ないくらい無名ですよ。実は私も後から気がついたのですが」と話し始めた。
役柄は新聞記者。そのシーンが画面に現れた。警部役の仲代達矢が捜査状況を説明するのを聞く報道陣の1人だ。画面やや右側で、たばこを吸いながら仲代の話を聞き、胸のポケットからメモ帳を取り出す。せりふはない。テリー「このたばこの吸い方、食い入るような表情、すごい存在感を出している。黒澤さんもすごいし、この役で自分の存在を見せてやろうという大滝さんはすごいなあとあらためて感じました」
それにしても、テリー、このわずかなシーン、よく気付いたものだ。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト