「近いうち解散」をめぐって、年内か年明けかで民主党内部がおかしくなってきた。前原国家戦略担当相は21日(2012年10月)、「年明け解散では『近いうち』とは言えない」と発言。特例公債法案など3つの条件で自民党・公明党と合意ができれば、野田首相は年内解散に踏み切るはずという見方を示した。
これに対して、安住淳幹事長代行は「党執行部の意思ではない。前原大臣の感覚とわれわれ党全体の感覚が一致しているということではない。周りがとやかく言うことではない」と不快感を示した。
朝日新聞世論調査で内閣支持率ついに10%台
前原発言を聞いた自民党の安倍総裁は「前原さんの発言を受けた上で、おそらく野田首相から何らかの働きかけがあるんだろうと思うのが常識」と前向きに捉え、公明党の山口代表も「(前原発言は)正しい認識だと思う」と話している。
朝日新聞が20、21日行った全国世論調査で、野田内閣支持率がはとうとう20%を割り込んで18%(前回23%)に急落したことを受けて、「課題を明らかにし、優先順位をつけてさっさと片付けて欲しい」(経済評論家の池田健三郎)、「民主党は急速に失速している。今や最期の最期。やることをやって欲しい」(共同通信編集委員・柿崎明二)と手厳しい。
さて、年内解散か年明けか。泥の中のドジョウがどちらに向け動き出すか。
文
モンブラン