安全だとされていた日本脳炎の予防接種で、接種を受けた子供が急死した。幼い子供がいるお母さんたちの間で動揺が広がっている。事故が起きたのは岐阜県美濃市の小児科医院で、おととい(2012年10月17日)に接種を受けた小学5年生男児が約5分後に心肺停止状態になり、救急車で搬送されたが死亡した。
2010年度から副作用少ない新ワクチンに切り替え
接種した医師は「接種直後は異常が見られなかったが、数分後には瞳孔が開き、心音が聞こえなかったので救急車を要請した」と話す。日本脳炎はどんな病気なのか。東京小児科医師会理事の大川洋二医師は「ウイルスによる脳炎で、豚を刺した蚊が媒介となって人を刺すことで発症します。お子さんの発症率は約1%と極めて低いですが、発症すると40%が死亡するという怖い病気です」と説明する。
中山美香レポーター「以前、日本脳炎の予防ワクチンは重い副作用が報告されたことから、厚生労働省は2009年度までは積極的な勧奨を差し控えてきました。でも、新ワクチンが開発されたため10年度から再開し、これまで死亡例は1例もありませんでした。ところが、今年7月に1件起こり、今回が2件目となっています」
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト