心筋移植のインチキ話の次に、キャスターの菊川怜が「速報!人類史上初の快挙です」といったとたん、 司会の小倉智昭が「本当ですか」と突っ込み。「ホントです。映像があります」(笑い)
冒険家が地上3万6000メートルの成層圏からスカイダイビングに挑み成功したという。はじめはCGで巨大な気球で上昇したカプセルから宇宙服の男が真っ逆さまに飛び降りる。落下速度は音速に達するのだそうだ。高度、速度ともに人類未体験のものだ。
これまでもあちこちで飛び降り豪州人冒険家フェリックス・バウムガートナーさん
この冒険家はフェリックス・バウムガートナーさん(43)。これまでも500メートル以上の高層ビル、断崖絶壁、地中の洞窟への飛び降り、ジェットエンジンを背負って空を飛ぶなど冒険を重ねてきたが、今回はフリーフォール(自然 落下)で音速を突破した。「神が設定したボクの最終目標だ」という。
日本時間のきょう15日(2012年10)午前零時半すぎ、アメリカ・ニューメキシコ州ロズウエルを気球が飛び立った。約2時間半かけて成層圏に到達、午前3時すぎにカプセルを開いてバウムガートナーさんがステップに立ち、敬礼をしてそのまま飛び降りた。地上のスタッフが拍手をしているところを見ると、カプセルのカメラからの実映像らしい。
しかし、そのあとはレーダーのような覚束ない映像になった。「パラシュートが開きました」という実況の声と白いものは写ってはいるが、はたして無事なのか。次はヘリからの映像なのか、普通のパラシュートで土漠にふわりと着地するところが写った。
地上に戻ったバウムガートナーさんはひざをついてガッツポーズ。管制の人たちが「世界記録達成です」と歓声をあげる。NASAほどではないが、パソコンが並んでちょっとしたコントロールセンターのおもむき。けっこうな準備だったことがわかる。
小倉は「これは信じていいわけ?」とまだいってる。田中大貴アナが「CGではありません。実際に成功しました」
サッカーのコートほどもあるパラシュート
バウムガートナーさんはオーストリア人で、「BASEジャンパー」を自称する。BASEはビル、アンテナ、橋桁、自然の頭文字だそうで、要するにどこからでも飛び降りるという意味だ。99年にはジャンプの世界記録を樹立し、今回それを更新したことになる。3万6000メートルというと、旅客機の飛行高度の3倍の成層圏で、ほとんど宇宙といっていいらしい。
今回記録は4つで、(1)人類初の音速超え(2)最高高度ダイビング(3)最高高度の有人気球飛行(4)最長時間のフリーフォール。(4)はパラシュートが開くまでの時間で、約5分だったという。
そもそもの目的は、人間の体が音速(時速1000キロ)に耐えられるかどうか。彼の脈拍などを測って、今後の宇宙研究に役立てるのだという。とはいえ、普通に飛び降りたら死んでしまうから、宇宙服にさまざまな工夫がほどこされていた。また、落下速度を音速で食い止めるパラシュートは、材料は厚さ0.02ミリのポリエチレンフィルムだが、広げるとサッカーのコートくらいもある。重さは1.4トン。 開発・実験に3年をかけたものだという。
小倉「宇宙飛行で帰還するとき、何かあっても使える技術になるのかな」
田中「NASAも加わってます」
小倉は納得したように「スポンサーもいるんですね」という。そういえば、画面の左下に、「(c)Red Bull Media House」とあった。あのおなじみの飲料だ。F1、 サーフィン、ジャンプ、カヤックなどのスポーツにお金を出している。
中野信子(脳科学者・医学博士)「割とこういうの好きなので、やってみたい」
田中「こういう方がいるので、レッドブルはさらに実験をかさねるそうです」
小倉「いくらレッドブルを飲んでも、こんな所から飛び降りない」(笑い)