サッカーのコートほどもあるパラシュート
バウムガートナーさんはオーストリア人で、「BASEジャンパー」を自称する。BASEはビル、アンテナ、橋桁、自然の頭文字だそうで、要するにどこからでも飛び降りるという意味だ。99年にはジャンプの世界記録を樹立し、今回それを更新したことになる。3万6000メートルというと、旅客機の飛行高度の3倍の成層圏で、ほとんど宇宙といっていいらしい。
今回記録は4つで、(1)人類初の音速超え(2)最高高度ダイビング(3)最高高度の有人気球飛行(4)最長時間のフリーフォール。(4)はパラシュートが開くまでの時間で、約5分だったという。
そもそもの目的は、人間の体が音速(時速1000キロ)に耐えられるかどうか。彼の脈拍などを測って、今後の宇宙研究に役立てるのだという。とはいえ、普通に飛び降りたら死んでしまうから、宇宙服にさまざまな工夫がほどこされていた。また、落下速度を音速で食い止めるパラシュートは、材料は厚さ0.02ミリのポリエチレンフィルムだが、広げるとサッカーのコートくらいもある。重さは1.4トン。 開発・実験に3年をかけたものだという。
小倉「宇宙飛行で帰還するとき、何かあっても使える技術になるのかな」
田中「NASAも加わってます」
小倉は納得したように「スポンサーもいるんですね」という。そういえば、画面の左下に、「(c)Red Bull Media House」とあった。あのおなじみの飲料だ。F1、 サーフィン、ジャンプ、カヤックなどのスポーツにお金を出している。
中野信子(脳科学者・医学博士)「割とこういうの好きなので、やってみたい」
田中「こういう方がいるので、レッドブルはさらに実験をかさねるそうです」
小倉「いくらレッドブルを飲んでも、こんな所から飛び降りない」(笑い)