「iPS細胞の本格治療10年後」山中教授が予想!網膜疾患は来年から臨床研究

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「難病や患者少ない希少疾患の新薬もドンドンできて欲しい」

   国谷「iPS細胞の未来ですが、世界各国で研究が広がることによって、産業としての期待をどう見たらいいですか」

   山中「難病とか患者さんが少ない希少疾患といった病気に対しては、利潤という点では期待できないので、どうしても遅れがちで発展してきませんでした。iPS細胞を切り口に難病や希少疾患の薬がどんどんできて欲しいですね。
   日本には優れた製薬会社がたくさんあります。薬の候補といいますか、多くの国では人工的に作った加工物を探しているんですが、日本は加工物に加えて、天然物、カリンとか自然に存在するものから抽出する素晴らしい宝のような薬の候補がたくさんあるので、製薬会社と協力して進めていきたいと思っているんです」

   国谷「2020年をめどに臨床応用を目指すとされていますが、今のペースで実現できそうですか」

   山中「それは病気によると思います。脊椎損傷とかは十数年かかると思うが、網膜疾患は相当早いペースで進んでおり、来年は臨床研究が始まる。10年後にはそこから本格的な治療へ進んで行くと思います」

   失明の恐れがある加齢黄斑変性については、理化学研究所が早ければ来年に臨床試験を始める。脊椎損傷については、山中教授が脊椎が傷ついた小型サルとマウスにiPS細胞から作った神経の元になる細胞を移植し、治療効果があったことを報告している。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2012年10月10日放送「ノーベル賞受賞 山中伸弥さんに聞く」

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