山中教授ノーベル賞に田中文科相「便乗」!受賞会見中ケータイ割り込み

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   万能細胞というiPS細胞を作り出した山中伸弥・京大教授がノーベル医学生理学賞に決まった。ノーベル賞受賞は日本人で9人目だが、この分野では利根川進さん以来の25年ぶりという。なんにしても、まだ研究が進行中という生きのいい話は久しぶりだ。

   山中は昨夜8日(2012年10月)の会見で、「日の丸のご支援がなければ受賞できなかった。まさに日本という国が受賞した」と、関係者、友人、家族にまで謝意を述べたが、会見の途中でかかってきた電話が田中真紀子・文部科学相だった。会見中とわかってるだろうに…、話題に「便乗」しようという魂胆がミエミエである。まったくようやる。その前には野田総理からもあったという。

京都マラソン出場して「研究費カンパ」呼びかけ―1000万円以上集まった!

   ともかく、柔道では骨折10数回、手術が下手で「ジャマなか」とよばれたとかで、見かけと違って不器用を絵に描いたような人らしい。骨折から医者へ、不器用から研究者へ。その結果の大成功とは、まさに人間万事塞翁が馬である。その成果を待ちわびる大勢の人たちがいる。

僕は糖尿病の因子
 

   受賞の理由は「成熟細胞が初期化され多様性を持つことの発見」。この初期化を最初に発見した英国・ケンブリッジ大学のジョン・ガードン教授と共同受賞となる。iPSの独創性は高く評価され、08年に紫綬褒章、10年に文化功労者になった。ノーベル賞に最も近い日本人といわれてきた。

   司会の小倉智昭「頭脳流出が多い中で、日本での研究がノーベル賞とは素晴らしい」

   山中と親交のある八代嘉美・慶大特任准教授は、「07年の実績からだと早いが、元になったガードン教授とバランスのとれた受賞だと思う」と話す。

   笠井信輔キャスターがお金の話を持ち出した。山中は研究費を捻出するため、今年3月の京都マラソンに出た。ネットで「完走しますから募金をお願いします」と呼びかけ、4時間3分19秒で完走して1000万円を超える募金が集まった 。

   小倉「そんなにお金がかかるの」

   八代准教授「細胞を培養するのは金がかかります。培養液、加えるタンパク質など、ひとつの細胞に100万円単位のお金がかかってしまう。文科省、厚労省から手厚い支援を受けていてもまだ足らない」

世界中が実用化競争―臓器再生や難病の画期的治療薬開発

   いま、世界中の研究者が臓器の再生から薬の開発まで、幅広い実用化の道をさぐっているところだ。これについて山中は、「(実用化まで)時間はかかるが、いまのうちから倫理的な面での議論をしておかないと、科学技術の方が先に行ってしまう可能性がある」と会見でも話していた。いつどこでどんな成果がでてくるかわからないということなのだろう。不妊の治療とか脊髄損傷の回復とか、マウスの段階、サルのレベルなどさまざまだが、最後は人間の臨床が必要になる。

   小倉「倫理的は問題も起こってくる?」

   産婦人科医の宋美玄は「代理母とか、技術的にはできても、国内では規制されていたりすることもあります。待ってる人には福音でも、倫理面で追いついてないというのがあるのです」という。

   八代「直接にではなく、どうして不妊になるのか、パーキンソン病になるのかを個々に調べることもできる。薬を作ることもできる」

   小倉「ボクの細胞にはもともと糖尿病の因子が含まれてるんじゃないかな」

   八代「そういうのでも、薬を作ることができるでしょう」

   小倉がキャスターの菊川怜に向かって、「期待しましょう。ボクらは何もできませんけど」。その菊川は「髪の毛から私のクローンが…」としきりに心配していた。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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