「(ATMで)記帳に行ったところ、おかしいゼロがズラッと並んでいて、よく見ると1億3000万円の入金があった。思わずエッ~と声をあげてしまった」(支援の会の高林永統会長)
財政難で存続の危機にあったスケートリンク「大阪府立臨海スポーツセンター」(大阪府高石市)に今月2日(2012年10月)、匿名でポンと1億3000万円の寄付があった。「朝ズバッ!」司会のみのもんたが「誰からでしょうねえ」と取り上げた。
橋下府政「経費削減」で改修費1億5000万円集めないと廃止
男子フィギュアの五輪メダリスト・高橋大輔選手の練習拠点だったこのスケートリンクが、存続できるかどうかの危機に見舞われたのは橋下大阪府知事時代の08年だった。「聖域なくゼロベースで見直し」(橋下知事)を行った結果、廃止の方向で検討された。
危機感を募らせたスケート教室の保護者らが中心になって臨界スポーツセンター支援の会を立ち上げ、年間3000万円の大阪府からの補助金を受けない条件で何とか営業継続が決まった。
ところが、存続にさらに大きな難題が立ちふさがった。築40年という老朽化だ。府は昨年10月に、2015年までに耐震・老朽化工事を完成させることを存続の条件にした。工事費用は3億円。府は半分の1億5000万円を負担するが、残りを民間で工面できなければ3年後には廃止とした。
高橋大輔や村主章枝らの募金活動も焼け石に水。ところが…
そこで、高橋選手や村主章枝選手らが立ち上がり「臨スポ愛チャリティーフェスティバル」を開催したり、支援の会が募金活動を行ったが、それでも収益は1300万円と焼け石に水だ。あきらめかけていたところにところへ飛び込んできたのが、今回の匿名による寄付だった。
「センターで練習する子どもたちの笑顔を守りたい」
匿名で寄付した人からこんなメールも届き、スケート教室の子供たちも「びっくりした。ワォー!」と大喜びである。民間分1憶5000万円まで残り700万円だ。高林会長は「石にかじりついても集めます」と言う。
みの「あとは工事を請け負う建設会社が持つんだね」
「パンパカパ~ン」などと笑ってごまかしてきたツケがたまり、1億5000万円の工面もできなくなった大阪府の財政難だが、大阪都構想を早く実現して日本経済活性化につなげて欲しいものだ。