きのこの美味しい季節だ。そのなかでもえのきだけは脂肪の吸収を抑えるキノコキトサンがたっぷり含まれている。さらにお腹の内臓脂肪を劇的に減少させる「エノキタケリノール酸」も見つかった。11月(2012年)の国際学会で発表されるが、「学会に先駆けて『あさイチ』のスクープでお届けします」(宮下純一レポーター)
世界でもまだ知られていない「エノキタケリノール酸」
日本薬科大学の渡邉泰雄薬学科長が自信満々で言う。「数あるキノコの中で、えのきたけにしかない栄養素があります。これをエノキタケリノール酸と名付けました。この栄養素は内臓脂肪を撃退します。われわれの調べでは2か月で22%減りました」
番組レポーターの大谷恵子さん(番組サポーター)が挑戦した。カラカラに干して細かく切ったエノキタケを渡され、「これを1日5グラムづつ、95度のお湯で30分煎じてお茶の代わりに2週間飲み続けて下さい」と渡邉科長に指示された。2週間後、大谷さんの内臓脂肪は、61・43立方センチが26%低下の45・03立方センチに減少した。
なぜこれだけの効果があるのか。渡邉科長は「エノキタケリノール酸は小腸から入り体内のアドレナリンとくっ付いて代謝を活発にするので内臓脂肪を撃退できるのです。ただ、えのきたけは細胞壁が堅いので、干すことと細かく刻むことで吸収を良くしています」
天日干しでビタミンDが2倍「骨粗鬆症予防効果」
えのきたけは天日干しする事でビタミンDが2倍になる。その効果を東京農業大学江口文陽教授は、「1回に2時間ほど紫外線に晒すとビタミンDが倍加します。このビタミンDは血管内にあるカルシウムに付きやすくなって、骨が強くなります。骨粗鬆症の防止に効果があるんです、天日干しは」と話す。
(磯G)