オスプレイあす沖縄・普天間移動―ヘリと飛行機「転換モード」で市街地飛行?

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   テレビ朝日ディレクターの玉川徹「そもそも総研」コーナーが、「オスプレイの現実」を整理してくれた。あす28日(2012年9月)にも岩国から沖縄・普天間へ移動するといわれるオスプレイ12機の危険は実のところどうなのか。だが、やっぱりよくわからない。

本当に事故率は高いのか低いのか

   玉川はまず「事故率」を整理して見せた。これまで伝えられる数字は以下の通りだ。オスプレイがとくに危険というわけではないという根拠だ。Aクラス事故は「オスプレイは1.93、CH-46は1.11、海兵隊機平均 2.45」だ。しかし、事故にはより軽度のBクラスとCクラスがある。Bクラスは「オスプレイ2.85、CH-46は0.62、海兵隊機平均2.07」、Cクラスは「オスプレイ10.46、CH-46は1.04、海兵隊機平均4.58」だという。B、Cは死亡事故ではない。「ドスン」「コツン」まで含む数字だ。これを指して玉川は「事故率は高い」と断じた。

   さらに、「オートローテーション」という、エンジンが止まってしまってもローターの回転で落下速度を緩やかにできる機能が働くかどうか。米軍は「大丈夫、働く」といっているが、シミュレータだけで実機テストはやっていないという。しかし、飛行機でそんなテストやるか。エンジンを止めて、操縦士が死ぬかもしれないし、機体は当然壊れる。だいいち、実用配備して6年も世界中で毎日飛んでいてエンジンが止まった事例はあるのか。あれば出てくるはずだから、多分止まったことはないのだ。

   ただ、防衛庁も米の専門家も、ヘリのようにはいかないという。つまりは「墜落」に近くなると。エンジンが止まったら落ちる。それが飛行機。オスプレイをヘリではなく飛行機と見れば、オートローテーションを云々する必要はあるまい。

   そして次が転換モードだ。ヘリモードから水平飛行に移行するときに、ローターの向きを転換する。事故は多くこの時に起こっているのは確かだ。今年のモロッコ、フロリダでの事故もそうだった。問題は転換モードで市街地の上空を飛ぶときだ。米側は「転換モードの時間を可能な限り短くする」といっている。しかし、沖縄国際大の前泊博盛教授は「実際は5キロ先から転換モードにして着陸する」という。これを普天間にあてはめると、たしかに市街地の上空を長々と転換モードで飛ぶことになる。教授は「微妙な技術を訓練するのであれば人のいない砂漠でやってほしい」という。確かに普天間周辺でやられてはたまらない。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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