伏し目がちで踊っていたと思ったら次の瞬間ガチ笑顔―あっちゃんってよく出来てる
加えてライブ映像を見直すと、なぜ前田敦子に惹かれるのかが見えてきた。多分、彼女の笑顔は「誰かを楽しませるための笑顔」ではなく、「本当に楽しいときの笑顔」なのだと思う。キメ顔や魅せる用の笑顔が氾濫する中で、くしゃっとしたガチ笑顔はとにかく目立つ。
動きがせわしなくないのも、笑顔の効力に一役買っている。肘、膝、腰、首、肩の5点が常にシェイクされている子も多い中、意識的なのか無意識なのか、動きが抑え気味で表情が際立つ。伏し目がち、ガチ笑顔、照れ笑顔、流し目、見下す視線、睨み、いたずら笑顔と、バリエーションは多い。
後列の子はいつ抜かれるかわからない。だから最初から最後までキメ顔はマストだ。彼女の場合はいつでも抜かれているから、同じ表情ではいられない。こんなに伏し目がちに踊るアイドルいないよなぁとまじまじ見つめると、次の瞬間のガチ笑顔に悩殺される。うーん、前田敦子ってよくできている。
「私が成功したらグループにプラスだとは思うんですけど、私が失敗してもそれほどマイナスにはならないと思うんですよね。私が消えるだけ」
最後に語った期待値の低さを受け入れた発言は、持ち前の自信のなさから来るのか。それとも意外なクレバーさから来るのか。いずれにせよ、気になる存在です、前田敦子。(NHK9月16日深夜0時10分)
(ばんぶぅ)