のりピーこと酒井法子(41)が12月(2012年)に舞台で復帰を果たすと「スポーツニッポン」(9月21日付)が1面で書いている。11月に薬物事件の執行猶予期間が終わるため、いくつかあったオファーの中から、ギャラも高くない舞台を選んだのだという。のりピーは周囲にこう話しているという。「至近距離でお客さんの声を感じながら再出発したい。罵声を浴びても構わない」
早すぎる復帰とはいうまい。小さな舞台を選んだというのもいい。もはやアイドルではない。四十路の泥にまみれた女がどういう演技を見せるのか、ちょっぴり楽しみではある。
だが、覚せい剤は再犯率が高い。表舞台に出るということは、それだけクスリの誘惑も多くなるということだ。本人はもちろんだが、周囲の人間も甘やかさず、厳しい目で彼女を見ていかなくてはいけない。
これまでにも新旧の国家主席が「長く陰湿な戦い」
きのう20日、東京・神楽坂の「出版クラブ」で評論家・佐高信が徳間書店初代社長の徳間康快について書いた『飲水思源』(金曜日)の出版記念会があった。そこへ来た福島瑞穂社民党党首や朝日新聞主筆の若宮啓文、TBSの金平茂紀と話す話題は、おのずと日中問題である。
日本の政治の貧困、外交ルートのお粗末さはさておき、共通するのは、これ以上エスカレートさせてはいけない、早急にトップ同士が直接会って話しをするべきだということである。
「野田に任せていたら、いつまでたっても埒があかないから、福島さん、あなたが中国へ乗り込んで習近平と談判してきてよ」
そう福島党首に言った。今はすっかり影が薄くなった小政党だが、反原発、護憲ではぶれない。中国とのパイプは太くはないだろうが、こういうときにこそ、習とはいわないが、中国のそれなりの要人と話し合い、日中融和のきっかけをつかむような動きをしてほしいものだ。中国政府だって、このまま日中関係が悪化していくのは避けたいはずである。「やってみます」と力強く答えてくれた。
「週刊現代」のタイトルが凄い。「日本人よ、戦いますか 中国が攻めてくる」「日本人を皆殺しにせよ(本気です)」と特筆大書。いくら勇ましいことをいっても、本気で中国と戦争できると考えているわけではなかろう。
下手をすると日本経済が破滅に向かう可能性があると現代も書いている。ビジネス・ブレークスルー大学の田代秀敏教授がこう語っている。「日本の不買運動だけでも、日本企業は恐ろしいほどの損害を被っています。たとえば中国側の発表によると、この8月の北京、上海、広州の3地点での日系企業のカラーテレビの売り上げは、前月比で東芝が40・3%減、三洋が44・3%減、パナソニックが23・4%減と著しく減少しました」
中国の日本法人が中国で部品を調達する割合は59・7%もあり、レアアースはほとんどを依存している。日中貿易の総額は約27兆円、全貿易量の約20%を占めているのだ。このままの状態が続けば、ダメージは日本のほうがはるかに大きい。そう考えれば、日本がとるべき方法は自ずから決まってくる。
中国は10月に胡錦涛から習近平にトップが変わるが、その習が2週間ばかり姿を消したことが大きな話題になっていた。ようやく姿を現したが、現代は「胡錦涛に軟禁されていた」という記事を載せている。9月1日、「中央党校」という大学で行った習の挨拶が胡錦涛を怒らせたというのだ。
「中国共産党は、図らずも党の根本理論にそぐわない『失われた10年』を過ごしてしまったが、この秋からは正しい指針を持った新時代を迎えるであろう」
こう話したというのだ。つまり胡錦涛政権時代を批判したのだから、逆鱗に触れてもおかしくはない。そのため中南海で軟禁生活を余儀なくされていたというのである。中国内部の権力争いは、日本など及ぶところではない。これが事実だとすれば、これからも胡と習の暗闘は、江沢民と胡がそうであったように、長く陰湿に続いていくのであろう。