北京の日本大使館前でデモが始まったと18日(2012年9月)朝の第一報が入った。これで8日連続だ。ただ、デモの人数もわずか100人程度と先週末に比べると少ない。警備の警官もフェンスの前に三重に強化されていて荒れる気配もない。
きょうは満州事変のきっかけとなった柳条湖事件が起こった日で、中国では国辱の日とされている。毎年大きなデモが中国各地であるが、反日デモの激しさから政府も引き締めに踏み切ったのかどうか。ネットで呼びかけられているという。
浙江省の港をすでに出航
尖閣初頭を目指す漁船は、台風16号の影響で足止めされていたのが動き出した。中国中央テレビはきのう浙江省の港を漁船団が出航したと伝え、一部報道では、うち1000隻が尖閣海域に向い、活動家のグループも乗っていて上陸を目指すともいわれている。
中国政府は日本政府の尖閣購入を「不法だ。責任は日本側にある」として、日系企業の焼き討ちや破壊・略奪を放置していたが、こと尖閣となれば話は別。上陸にまで踏み切るかどうか。訪中している米のパネッタ国防長官の動向も注目される。
日本政府は中国に自制を求め、「巡視船の数を増やして警戒」の方針だが、1000隻に対応できるはずもない。また、「領海侵犯」に対応する法律がないという声もあるが、それが必要な状態になったら、もう事実上の戦争状態だ。法律の問題ではあるまい。拓殖大の石平・客員教授は「もし領海に入ってくるなら、宣戦布告と同じですから収拾がつかなくなる」という。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト