こうも暑い日が続くと、誰でも少々調子が狂うのは無理もない。何日か前の夜、駅のホームで、ひとりで何事か呟き続けるサラリーマン風の男を見かけたが、駅からの道すがら、自転車に乗って大声で歌を歌う少年とすれ違った。イヤホンで音楽を聴きつつ、ひとりカラオケに興じている風であった。その何日か前にも別の自転車カラオケ男に遭遇したばかりである。今、調子っぱずれの歌を公道で赤の他人に大声で聞かせる(自分は耳栓をして)のが人気なのだろうか? なんにしても、こう暑いと大変だよな――ハア。気づけば、いつの間にやら独りごちていた。
涼しさ求めて巣の引っ越しも頻繁
ところで、「朝ズバッ!」によれば、人間だけでなく、蜂もこの暑さ続きで変調を来し、凶暴化しているそうな。あるスズメバチバスター(駆除業者)は「働きバチもイライラしてくる。無差別攻撃が今年はとくに多い」などと話す。巣の駆除の仕事も増えているという。
暑さでハチの巣の温度は上昇し、巣の中の幼虫が水分を欲するので、働きバチは水を求めに頻繁に外に出てくるそうで、人と遭遇しやすくなっている。また暑さを避けるために、巣の引っ越しも盛んだという。
文
ボンド柳生