「日本維新の会」結党!ウリは政策より橋下代表の巧妙スピーチ

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   大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)はきのう12日(2012年9月)、大阪市内で政治資金パーティーを開き、国政政党「日本維新の会」の結党を宣言した。橋下は23分27秒の大スピーチを行い、結党の精神や今後の意気込みを熱っぽく語った。「とくダネ!」はそこから見えてくる橋下の戦略を探った。

パーティー会場で目立った30代、40代男女

   会場に出向いたアナウンサーの森本さやかが現場から報告する。会場となったホテルは人ひとでいっぱいとなり、予定した大広間に入りきらず、急きょ別のフロアにもモニターが設置されるという盛況ぶりだった。主催者発表で出席者は4000人、パーティー券は2万円なので、一晩で8000万円集まったという計算だ(パーティー券6000枚が完売しているので総額では1億2000万円)。政治資金パーティーといえば年齢の高い層が多いが、30、40代の男女が目立ったという。

   『独裁者の最強スピーチ術』という著書のあるコピーライターの川上徹也氏が橋下のスピーチを分析した。「人を感動させるスピーチというのは、欠落した、何かが足りない主人公が、遠い高いちょっと無理な目標に向かって、障害、葛藤、敵対するものを乗り越えていくというところにある」という。そこからきのうのスピーチをみると、

(1) 明確な対立軸を提示―民主党、自民党の既成政党だけでなく、労組や教育委員会、そして「新聞、テレビ、有識者、コメンテーターもバカばっかり」とメディアも攻撃。
(2) 自分をおとしめ親近感を持たせる―「ときにはやんちゃもさせてもらう」と、週刊誌で暴露された女性スキャンダルを自ら持ち出し笑いをとる。
(3) 高い目標を掲げる―不利という指摘もある中、あえて大阪に本部を置き、「日本の新しい道をつくっていきましょう」

と訴え、日本を変えてくれるという期待を抱かせる。

できるのか?党代表と市長の二足のわらじ

   会場で取材した森本は、「たしかにスピーチテクニックとしてうまかったところがあるのですが、それがかえってパフォーマンスに見えてしまい、ちょっとイヤだなと受け止めた方もいらっしゃるようでした」と話す。

   司会の小倉智昭「政策よりもスピーチのうまさに惹かれる人の方が多いのでしょうか」

   文芸評論家で慶大教授の福田和也は「政策をどう実現させるつもりなのか。たとえば、大阪都構想も石原慎太郎都知事は2つの都はあり得ないといっている」と話す。

   経営コンサルタントの田中雅子「さすがに弁護士だけあって打ち上げ花火がうまい。しかし、実行できるかどうかは別問題。国政と市長の両立についてもできるのかどうか不安に思いますね」

   総選挙に向けて、これからますます厳しい目が強まるだろう。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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