酒に酔って寝ていた柔道部の教え子に性的暴行を働いたとして、準強姦罪に問われている五輪柔道男子の金メダリスト内柴正人被告(34)に対する初公判が、きのう12日(2012年9月)に東京地裁であった。内柴は「性的関係は持ったが、合意の上だった」と無罪を主張し、検察側と真っ向から対立する展開となった。
「被害者覆いかぶさってこられたが力が強く抵抗できなかった」
起訴状によると、内柴は昨年(2011年)9月19日から20日にかけて、コーチを務めていた九州看護福祉大(熊本県)の合宿先の東京都八王子市内のホテルで、酩酊していた未成年の女子部員に乱暴したとされる。準強姦罪は心神喪失などで抵抗できない状態の時に性的暴行を加えるというもの。「準」がつくから軽いという意味ではない。
双方の主張は暴行にいたる前段階から食い違っている。内柴は柔道部員と焼き肉店で飲食のうえカラオケ店に繰り出す。検察によると、女子部員はカラオケ店ですでに酔ってソファに横たわっていた。そこからホテルに戻り、ベッドで覆いかぶさってこられたが、力が強く抵抗できなかったという。
一方、弁護側はカラオケ店のソファにいる間から女子部員は被告に甘えるように寄りかかり、ベッドでは被告にしがみついて離そうとしなかったと主張している。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト