タクシードライバーのお手柄が続いている。広島では連れ去り監禁された女児を危機一髪で救ったのに続いて、今度は車内で赤ちゃんを取り上げた。
「ヘソの緒外し抱きかかえたら泣き始めてくました」
東京・多摩市の富田進運転手(45)に10日(2012年9月)、東京消防庁から感謝状が贈られた。1か月前の夜、客待ちしていた富田さんのタクシーにお腹の大きい女性客が病院の名前を言って、「すぐ生まれそうなので急いで下さい」と乗り込んだ。冨田さんはとばしたが、途中で女性が「運転手さんご免なさい。もうダメ。間に合わない。破水しちゃった」と告げた。まだ病院まで3キロほどある。車を止めて急いで救急車を呼び、富田さんが後部扉を開けると「もう生まれてしまっていた」という。
「そのとき赤ちゃんは泣きもせず動きもなかった。赤ちゃんを見ると、首に何かが引っ掛かっているようなので、抱き上げてよく見るとヘソの緒でした。外してあげて、抱きかかえながら少し頭を下げてあげたら、弱々しそうな感じでしたけど少し泣いてくれました」
赤ちゃんを抱きながら女性を励ましていると救急車が到着し母子は病院に搬送された。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト