自民党総裁選への意欲を見せていた谷垣禎一総裁がきのう10日(2012年9月)、突然、出馬断念を表明した。「いつ判断したのか」と報道陣に聞かれ、「それは、あの…、ちょっと前です」と口ごもる。「自ら体当たりすると言っていたではないか」と突っ込まれると、「いやいや、ちょっと前ということはけさということです」と力なく答えた。
谷垣総裁の不出馬「古賀誠元幹事長、森喜朗元首相ら『あいつじゃダメだ』」
それにしても、なぜ出馬を取りやめたのか。「あまりたくさんの方が出ると分からなくなってしまう。とくに、執行部の中から2人出るのはよくないだろう、このように考え決断をしました」
この説明もよくわからないが、石原伸晃幹事長との間で1本化の調整ができず、古賀誠元幹事長、森喜朗元首相らベテラン議員が不支持を打ち出し、断念に追い込まれる形となった無念さのにじむ会見だった。
自民党総裁選では、町村信孝元官房長官に続き、石破茂前政調会長も出馬を表明した。石原、安倍晋三元首相の立候補表明もきょう明日とみられ、林芳正政党会長代理も意欲を見せている。
司会の小倉智昭「谷垣さんが断念した背景は何だったのですか」
ゲストの時事通信の田﨑史郎解説委員「ひとつは勝ち目がなかったこと。もうひとつは長老たちが出るな、出るなと言ったことです」
キャスターの菊川怜「なんで長老たちは出るなと言うのですか」
田﨑「谷垣さんは自民党の再生をずっと言っていた。これは派閥からの脱却なんです。だから、派閥の親分クラスに全然相談してこなかった。それで、長老たちはあいつはダメだとなって、より言うことを聞く石原さんへということになった」