「大阪維新の会」が国政に進出する最初のステップ、公開討論会がきのう9日(2012年9月)に大阪で開かれた。合流が決まっている7人の国会議員の発言が注目されたが、これがいまひとつ。集まった100社400人の報道陣も肩すかしを食らった形だった。
討論会は政党・日本維新の会の核となる現職の国会議員と首長、元首長らが、「維新八策」と同じ価値観を持っているかどうかを有識者が公開の場で確かめるという趣旨だったが、5時間20分もの時間をかけながら、意見の対立もなく、発言はわずか数分という議員も いたほどだった。
東国原英夫・前宮崎県知事は「未定です」
もともと同意している人が集まったというのもあるが、維新の会の勢いに国会議員の方が乗ったというのが見え見えだから、これもまあ当然か。討論会後の会見でも、橋下大阪市長は「(今後参加の議員には)ルートが2つある。公開討論会か公募」と強気だった。
討論会にも出た東国原英夫・前宮崎県知事が出演した。コメンテーターの石原良純(タレント)に「選挙に出るのか」と問われ、「未定です」。東国原の討論会はも「元首長」ではなく、「有識者」になっていた。どういうことなのか。ともかく、討論会では新聞の見出しになる動きや発言がまったくなかった。
石原「維新が何をするのか、どんな人が集まるのかがわからない。議員の地位が欲しいんじゃないかという見方もある。発言が少なくて見えてこない」
東国原「はじめから考えを同じくする人ということ」
作家の大下英治「民主党みたいにバラバラになることはないよ、と示すためのショーですよ」
青木理(ジャーナリスト)「7人で政党の要件を満たして、国政への足がかりを作っただけに見える。『統治機構を変える』というのはわかるが、橋下さんは市長のままでしょう。国政選挙の洗礼を受けない人が国を動かすというのも…」
東国原「とにかく手探り、走りながら考える。危ういといえば危ういが、既成政党がいままで何をしてきたかというのがある。政治家を替えてもだめなら、器を変えよう、システムを変えようということです」。確かに、維新はその上に乗っている。
石原伸晃「明智光秀説」裏切り幹事長か天下取りの決断か
ここで話が変わって、自民党の総裁選。「2つの亀裂」のひとつが谷垣総裁と石原幹事長だ。とくに石原は長老の支持を頼みにかなり強気で、「明智光秀」なんていわれる始末だ。石原伸晃はいわずと知れた良純の実兄だ。
小松靖アナ「お兄さん、明智光秀といわれてますよ」
石原「光秀はいろいろいわれるが立派な武将です。まあ、がんぱってくださいとしかいいようがない」(笑)
大下「石原さんは怖いお父さんがいるから、お年寄りを怒らせたらどうなるかをよく知ってる」
良純「そんなことないでしょう」爆笑)
こちらも次の選挙で比較第1党になる可能性があるから、総裁は即ち明日の首相かもしれない。それだけ真剣ではある。維新の会もからむかもしれない。
石原「その中に東国原さんはいるんですか」
東国原「未定です」
すると大下が、「東京1区と見ている。そして次は都知事。大阪に橋下、東京に東」。これには当の東国原もあぜん。ひとことも発せず。