福島第1原発事故の放射線物質で汚染された指定廃棄物(1キロ当たり8000ベクレル超)の最終候補地について、環境省はまず栃木県矢板市の国有林を提示した。番組リポーターの西村綾子が矢板市に出かけ、地元の人と候補地とされた国有林を見てきた。
環境省「場所的なスペースや地形面で条件クリア」
矢板市塩田字大石久保国有林野。これが最終候補地の住所だ。4輪駆動で険しい林道を2キロ走り、さらに20分余り道なき道を上ると候補地といわれる窪地があった。山また山が折り重なった先に、矢板市の市街地が小さく見える。
環境省はなぜここを選んだのか。西村が指定廃棄物対策チームの松田尚之課長補佐に電話で問い合わせると、返ってきた答えはこうだった。「場所的なスペースや地形面で処分場を建設する上で、より安全な処分場を建設できるのではと、われわれとしては考えました」
環境省が最終処分場の候補地の条件としているのは、「必要な規模の国有地で地滑りや洪水の危険のない」「活断層に近接していない」「地下水の水源が近くにない」などだという。矢板市のの国有林はこの条件に当てはまるというのだが、地元住民は63年前の1949年のあった今市地震はこの国有林にある関谷断層が原因だったという。また、矢板市の近くを流れる荒川の水源になっていると指摘する。
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モンブラン| 似顔絵 池田マコト