東京都の尖閣諸島調査がきのう2日(2012年9月)に行なわれた。といっても、政府は上陸を許可しなかったので、ゴムボートや漁船による海上からの調査だ。そのためか、確認された中身はなんとも他愛もないものだった。
「野生のヤギがいた」「流水と洞窟があった」だけで2500万円の都税!?
調査団は都職員、不動産鑑定士、海洋生態学者など25人で、チャーターした海難救助船で午前5時ころ魚釣島の沖に到着した。さっそくゴムボートや小型漁船で周囲を調査――すなわち見て回った。魚釣島は平地が少ないと思われていたが、意外にある(見りゃわかる)。かつての船着き場は小型船ならいまも使える感じだ(接岸すればいいのに)。
北側に滝のような流水(標高が300メートルもあれば水は流れるわな)、南側に巨大な洞窟を発見。観光資源になる(こいつは面白そうだ)。野生のヤギもいて、駆除しないと自然が危ない(今頃何を…)。北小島、南小島に住居跡などを確認などなどだ。どれも、地元の漁師に聞けばもっとよくわかるだろうといった内容だ。「都が購入するための調査」とはいえ、この費用が2500万円なのだという。おまけに、不動産鑑定士だと? 島の値踏みなんてできるのか。
そもそもが政治的なアクションだ。都がやる仕事とは思えないことに、石原知事が乗り出したら14億円の寄付が集まった。政府が長年これらの島を個人所有のままにしてきたというのもおかしな話で、政府は毎年何千万円という賃料を払ってきた。所有者の意向もよくわからない。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト