尖閣海戦「日中もし戦わば」危険水位!危機感ゼロの総理と総裁という「本当の危機」

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   尖閣諸島をめぐる日中関係も悪化しているが、竹島をめぐる日韓関係は最悪といってもいい状況になりつつあるようだ。各誌厳しい中国・韓国批判を繰り広げているが、やはり「週刊新潮」「週刊文春」はこういうものをやらせたら一日の長がある。今週の新潮はややおとなしめだ。対馬は韓国人観光客が増加して「実効支配」されてしまうのではないかと危惧し、橋下徹大阪市長と赤旗記者の慰安婦論争で赤旗が完膚無きまでに敗れた話など、本筋ではなく「余聞」でお茶を濁しているが、文春は「総力特集 韓国・中国を屈服させる方法」とガチ勝負に来ている。

   なかでも、「自衛隊vs.中国人民解放軍『尖閣海戦で日本は中国に圧勝する』」をジャーナリストの古森義久に書かせている。古森は大手外交雑誌「フォーリン・ポリシー」9月号に「2012年の日中海戦」と題して米海軍大学のジェームズ・ホルムス准教授が書いた論文を取り上げ、尖閣をめぐる日中海戦はまず起きないだろうと前置きしてはいるが、中国人民解放軍が尖閣軍事占拠作戦を始めた場合、少なくとも局地戦では日本が勝つだろうという見方を紹介している。

   もはや「日中もし戦わば」という危険水位まで来ているのだ。丹羽宇一郎中国大使の車が襲撃され国旗を奪われる事件が起きたが、より深刻な事件が起きたらどうなるのか心配である。

「橋下・安倍連合」で300議席!「憲法改正」の現実味

   これ程の事態にも政治は少しも動いてはくれない。問責決議が可決されても、どじょう総理は表面上は動じることもなく、民主党代表選を乗り切り、晩秋ぐらいまでは総理の座にしがみつく腹を固めたようだ。

   一方の何ら指導力を発揮できなかった谷垣総裁は切り捨てられること確実であろう。後任は石原伸晃幹事長と石破茂元防衛相が有力のようだが、ここへきて安倍晋三元総理も名乗りを上げ混沌としてきた。

   体調が悪くて総理の椅子を放り投げて辞めてしまった安倍が立候補するというのもおかしな話だが、背後には人気絶頂の橋下徹大阪市長がいるというのがもっぱらの見方である。新潮によれば、今年初めに大阪のホテルで会食した橋下と松井一郎大阪府知事は大感激で、橋下市長もこういったという。

「やっぱり、モノが違いますよ。でも、本当に我々に協力してくれますかね!」

   安倍が自民党総裁選を勝ち、総選挙でかなりの国会議員を輩出する見込みの維新の会と手を組めば、安倍総理誕生も夢ではない。

   では、各党どれぐらいの議席を獲得するのか。文春の「解散目前!総選挙全300選挙区当落予測 ザ・ファイナル」によるとこうなる。民主党89、自民党236、国民の生活が第一18、公明党21、日本共産党8、みんなの党33、そして大阪維新の会58となっている。

   自民党と維新が組めば憲法改正も簡単にできる。私にとっては「悪夢」のような政権ができるかもしれないのである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

姉妹サイト