「週刊文春」によるとTBSは300万円の謝礼
折しも4年ぶりに北朝鮮との政府間協議が8月29日から中国・北京で開催されている。このタイミングで出されたメッセージは現実になりうる可能性があるのだろうか。だが、これを後追いしている「週刊新潮」「週刊文春」も横田めぐみ帰国については触れていない。新潮は、築地の場外のラーメン屋「井上」でラーメンを啜る藤本を写し、「北朝鮮でこの『井上』のラーメンを作るんです。正恩大将同志に食べてもらうんです」といわせているだけである。
文春はワイドの1本で、TBSが藤本に300万円の謝礼を払ったこと、日本の公安当局にとって彼は貴重な情報源だったこと、最近は情報が古くなり、今回のことで取材謝礼のギャラをつり上げていると書いている。だが、藤本が北の指導部にアクセスできる貴重な人間だと評価もしているようで、政府部内では再び訪朝するとき、北朝鮮指導部への文書を彼に託すことが検討されていると、民主党関係者にいわせている。
彼が金正恩とラーメンを啜ろうとどうでもいい。重大な関心があるのは、金正恩は横田めぐみを始めとする残りの拉致被害者を本気で返す気があるのかどうかである。この藤本なる男が、口先だけの北の回し者なのか、少しでも日本にとって役に立つ男なのか、メディアは徹底的に話を聞き出して検証し、今後の動きをフォローして伝えてほしいものである。