金正恩と会食した藤本健二「北の回し者」か拉致問題で少しは役に立つのか

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「週刊文春」によるとTBSは300万円の謝礼

   折しも4年ぶりに北朝鮮との政府間協議が8月29日から中国・北京で開催されている。このタイミングで出されたメッセージは現実になりうる可能性があるのだろうか。だが、これを後追いしている「週刊新潮」「週刊文春」も横田めぐみ帰国については触れていない。新潮は、築地の場外のラーメン屋「井上」でラーメンを啜る藤本を写し、「北朝鮮でこの『井上』のラーメンを作るんです。正恩大将同志に食べてもらうんです」といわせているだけである。

   文春はワイドの1本で、TBSが藤本に300万円の謝礼を払ったこと、日本の公安当局にとって彼は貴重な情報源だったこと、最近は情報が古くなり、今回のことで取材謝礼のギャラをつり上げていると書いている。だが、藤本が北の指導部にアクセスできる貴重な人間だと評価もしているようで、政府部内では再び訪朝するとき、北朝鮮指導部への文書を彼に託すことが検討されていると、民主党関係者にいわせている。

   彼が金正恩とラーメンを啜ろうとどうでもいい。重大な関心があるのは、金正恩は横田めぐみを始めとする残りの拉致被害者を本気で返す気があるのかどうかである。この藤本なる男が、口先だけの北の回し者なのか、少しでも日本にとって役に立つ男なのか、メディアは徹底的に話を聞き出して検証し、今後の動きをフォローして伝えてほしいものである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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