父・幸四郎「染五郎の事故にセリ係の方とか裏方さんに全く落ち度ありません」

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   歌舞伎俳優の市川染五郎(39)が27日(2012年8月)、公演中の国立劇場の舞台で奈落に転落した事故について、父親の松本幸四郎(70)がきのう29日、 事故当時の状況などを明らかにした。

   事故が起こったとき、幸四郎は出番を終えて舞台裏にいた。「ドシーン」という音で駆けつけると、「あたりは血の海でした。額や鼻、口からも出血していて、ボクも覚悟を決めました、決めざるを得なかった」という状態だったと話す。

入院後も舞台に立ちたがって「12時開演だから行かなきゃ!」

   舞台から奈落の底まで3メートル。染五郎は右側頭部と右半身打撲と伝えられていたが、右手も骨折していた。「落ちた瞬間に手をついたんでしょうね。その下に鼓を持っていたんですが、鼓の胴が真っ二つに割れていました。そのあと外科の先生に『クビの骨を折らなくてよかったですね』とうかがったときはゾッとしました」

役者魂
 

   共演の尾上菊之丞が救急車が来るまで抱きかかえていたが、「その間も染五郎は無意識のうちに、手足で踊っておりました」という。入院したいまも「あすは10時から場当たりだ、12時開演だからいかなきゃとか言って立ち上がろうとしたり、来月もあるから稽古だとか、そういうことばっかり。(本人も)だんだん状況がわかってきたが、きょうなんかも納得してなくて、舞台に立てる体じゃないのに立とうとしたり」

ベッドの上で「すみません、すみません」

   幸四郎が声を掛けると「すいません、すいません」と言っているという。「染五郎には、これを機会に養生して元気になってと言ってあります。今回のことで、人間的な心のつながりみたいなものが芸とか舞台につながっているんだなという思いがしました。無我夢中の中で起こったことで、舞台機構とかセリの係の方とか裏方さんに全く落ち度はありません」と気配りもみせた。最後に「奇跡は起きるものではなく、起こすもの。皆さん方が起こしてくれたような気がします」と報道陣にも感謝を述べた。

   司会の羽鳥慎一「無意識で手足を動かしていたという、役者魂というか…」

   赤江珠緒キャスター「お父さんは何度も奇跡ということをおっしゃってました」

   それほどの事故だったというのに、状況がわかるまでに3日もかかるところが、歌舞伎の歌舞伎たる所以か。この程度なら、一報でわかってないといけない。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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