鼓がクッションになって真っ二つ
スタジオには客席で一部始終を目撃した芸能リポーターの武藤まき子が出演した。「お母様に聞いたのですが、染五郎さんは鼓が好きでよく稽古をなさっていたそうです。今回、その鼓がクッションになって守ってくれたとおっしゃっていました」と話す。 舞台のセリの状況については、共演の菊之丞とセリが開いているから気をつけようねと何度も確認し合っていたという。この点について、幸四郎は「染五郎は舞台に立つと、踊りや歌舞伎に見境がなくなる。無我夢中の中で起きた事故です。舞台機構や裏方さんには何の落ち度もありません」と語った。
武藤「幸四郎さんは奇跡、感謝、奇跡は起きるのではなく起こすものと繰り返しおっしゃっていましたね」
芸能デスクの前田忠明「スタッフには何の落ち度もないといっておられましたが、さすが幸四郎さんと思いました」
武藤が家族に聞いたところでは、染五郎の意識ははっきりしており、次の芝居のことなどを心配しているが、退院のめどがつくのはもう少し先になりそうだという。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト