国会 事実上の閉会―決めたのは消費増税だけ。過去最低の法案成立率

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   衆院はきのう28日(2012年8月)、特例公債法案と衆院選挙制度改革法案を通過させた。ただし与党単独だ。野党は反対だからねじれの参院は通らない。野党の審議拒否で国会が閉会状態になるのも百も承知。はっきりしたのは、今国会での解散はなくなったということだ。

   おまけに参院ではきょう、自民、公明が出した問責決議案が可決する。「税と福祉の一体改革法案」で3党合意があったというのにどうしたことか。全ては「解散」をにらんでのかけひきだ。民主、自民はそれぞれ代表選、総裁選の思惑もからむ。

永田町の関心は総選挙向けの顔作り

   いったいこの国会は何だったのか。政治アナリストの伊藤惇夫は「増税だけ国会」といった。「一体改革」は確かに重要法案だったが、他の法案成立率は過去最低である。特例公債法案と衆院選挙制度改革法案も成立しないから、つまりは増税だけだったとなる。

   司会の羽鳥慎一「何もやってない」

   コメンテーターの宇治原史規(タレント)「何をやってるかようわからん。選挙というが、 何も響いてきてませんよ」

   赤江珠緒キャスターが「野党が受けない球を投げて、思い切り大振りをしてる無気力試合みたいな…」と上手いことをいう。

   では、解散はどうなったのか。伊藤は「選挙法、予算編成を考えると、10月中旬から11月」という が、その前に新党ができる。

   大阪維新の会は9月9日に「国会議員との政策討論会」を開くことを決めた。すでに松野頼久(民主)、松浪健太 (自民)ら5人の国会議員が参加して政党立ち上げは決まっているが、「維新ブーム」にすり寄る国会議員はほかにもあり、討論会がいわば関門になるのか。

   維新の会の幹事長・松井大阪府知事は「大村さん(愛知県知事)、河村さん(名古屋市長)、中田さん(元横浜市長)、山田さん(元杉並区長)にも声をかけます」と話す。「みんなの党は?」と聞かれて、「そこまでいってない。 1人ひとりの覚悟で決めてもらう」と微妙ないい方だ。関門は相当にきびしいものになりそうだ。

橋下大阪市長が握る主導権

   それかあらぬか、昨夜、都内のホテルで開かれた小池百合子議員の「議員20年を祝うパーティー」は盛会だった。安倍晋三元首相、作家の堺屋太一らは維新の会との関わり、小池、石破茂議員らは次期総裁候補と目される。小池は「前回、小選挙区で負けてますので、まずは勝ち上がること」という。出ないと総裁にはなれない。

   テレビ朝日政治部の山下達也記者は「(パーティーは)水面下の総裁選でしたね」という。

   東ちづる(タレント)が「税金のむだ遣いだと思う。政治家はいまこそ、なぜ政治家になったかの初心を思い出してほしい」という。

   萩谷順(法政大学教授・ジャーナリスト)「自民党は政権が戻ってくると思ってるが、国のあり方を示していない。だれが顔になるかだけ。結局、主導権を握るのは橋下さん」

   羽鳥「橋下さんは上手く時代をつかんでいる」

   萩谷「戦後政治史で初めてのキャラクターだと思う」

   これに東が「彼のいうことを冷静に分析したほうがいい」と水をさしていた。なかなかクールだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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