大阪・西成の女医「さっちゃん先生」怪死―3年目でようやく両親の告訴状受理

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   大阪・西成で2009年、医師の矢島祥子さん(当時34)が水死体で発見された事件できのう22日(2012年8月)、捜査を求める両親の告訴状を警察が受理した。これまで警察は「自殺だ」として捜査に動かなかった。3年近い歳月を乗り越えられるだろうか。

不審な点いくつも指摘されながら警察署は自殺と断定

   突然姿を消したのは09年11月14日だった。2日後、木津川の船着き場付近で見つかった。西成署は「溺死。過労による自殺の可能性が高い」として処理した。両親が指摘したいくつかの不審な点も調べようとはしなかった。

   父の祥吉さん(68)と母の晶子さん(67)はともに医師だ。「娘は自殺なんかしない。何者かに殺害された」として警察に捜査を求めたが、聞き入れてもらえなかった。祥吉さんは「忙しい、忙しいといわれて、忙しかったら不審な点を見なくてもいいんですかと」という。両親は自分たちで不審点を調査して被疑者不詳のまま、殺人と死体遺棄で西成署に告訴状を提出して受理された。晶子さんは「やっと祥子が望んでいた日が来たというのが実感」と話す。

   なぞはいくつもあった。(1)後頭部にコブがあった。警察は「遺体を引き上げる時にぶつけた」と説明したが、コブは生きているときしかできない。(2)携帯電話はズボンのポケットにあった。失踪から遺体発見までの間、携帯電話は呼び出し音が鳴った。自殺なら水に浸かっていたはず。(3)現場検証で、自宅の部屋に本人の指紋がなくホコリもなかった。発見された自転車にも指紋がなかった。(4)そして何よりも自殺する理由がなかった。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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