山本美香さん伝えたかった「戦場の人びと」戦闘ではなく戦争を取材したい

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   シリアで銃撃戦に巻き込まれ死亡した「ジャパン・プレス」の山本美香記者が、その直前に取材する姿を映した映像が流れた。上司の佐藤和孝さんやカメラマンと一緒に、山本さんがシリアに隣接するトルコのキリスに入ったのは8月14日(2012年)だった。16日には空爆を受けたシリアのアザーズに取材に出かけ、空爆を逃れてオリーブ畑の木の下で暮らす家族を撮影した。

   そのあと一旦トルコに戻り、20日に反政府派に先導され車で最激戦地といわれるシリア北部のアレッポ市内に入った。

最後の映像には子どもたちや女性たちの姿

   山本さんはアレッポに向かう車の中で、取材の目的をこう語っていた。「これから前線に向かいます。たったいま空爆を受けたところで、3発の爆弾が落とされたというので、そこへ向かいます。かなり被害があるということなので、そこを取材します」

   山本さんが撮影した街の映像には、子どもたちも手伝って道路封鎖が行われ、それを見ようとアパートのベランダには女性や子どもたちの姿があった。その時、突然、銃声音がして山本さんのカメラの映像が動かなくなり、激しい怒鳴り声が入った。

   その時、近くにいた佐藤は次のように語った。「われわれが撮影や取材をしていると、前から10数人の迷彩服を着た一団がやってきたのが目に入った。同じ迷彩服なので反政府派の自由シリア軍と認識してカメラを向けた。 そのとき一番先頭に立っている男がヘルメットをかぶっていたのを見て、政府軍だと思い『逃げろ』と声をかけたと思う。その瞬間、向こう側の乱射が始まり、バラバラになって逃げた」

文   モンブラン
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