スポールライター納得のひと言「パラリンピックが終わってから一緒にやるべきだ」
パレードの最後の車には、2020年のオリンピック東京招致ののぼりや横断幕が飾られていた。東京とスペイン・マドリード、トルコ・イスタンブールが名乗りをあげている。客観条件は東京が圧倒的に有利だが、唯一劣っているのが国民の支持。他の都市が70%台なのに対して、東京は47%だ。この日の50万人がはね返すテコになるのかどうか。
東京は前回の大風呂敷の招致失敗から「エコでコンパクトな大会」に変わった。主会場も新設ではなく国利競技場の改装、都心の国際会議場なども室内競技に使う、射撃会場は自衛隊朝霞駐屯地、皇居をめぐる道路は自転車競技など既存施設の活用が4割だ。晴海に作る選手村から半径8キロ以内で28競技がこなせる。
スポールライターの玉木正之氏は招致見通しについて、「何のために開くのかがはっきりしない。シンポなんかやっても、賛成の人だけでやってる」という。経済・雇用への効果やらスポーツ振興やら理屈はいろいろだが、玉木が言ったひとことがちょっと重かった。「きのうのパレードだってパラリンピックが終わってから一緒にやるべきだ」
オリンピックは文部科学省の所轄。パラリンピックは厚生労働省だ。もし一緒にやったらきのうの熱狂はどうなっただろう。あらためて国民の方が問われる。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト