沖縄県・尖閣諸島に不法上陸した香港の反日活動家が強制送還されたのを受け、きのう19日(2012年8)、中国では20都市以上でデモが起こり一部が暴徒化した。
田中大貴アナウンサー「四川省の反日デモでは、デモが始まったときの参加者は数百人でしたが、あっという間に膨れあがり、数千人単位になったそうです」
杭州市に駐在している日本人ビジネスマンは「日本のラーメンチェーン店のガラスがめちゃめちゃに破壊されていました」という電話で伝えた。
日本人観光客の入国制限、貿易制限
中国のデモと同じ日に尖閣諸島・魚釣島に東京都議など10人が上陸したが、メインキャスターの小倉智昭は「反日デモは日本側が上陸したことを知らなかったと思う。もし、知っていれば、もっと酷いことになっていたでしょう」と話す。
ゲストの外交評論家・宮家邦彦氏はこう言う。「2年前に中国漁船が海上保安庁の船に体当たりしたとき、日本側は船長を逮捕しましたが、中国はすぐに報復行為に出ました。それがレアアースの輸出制限と日本のゼネコン関係者4人の身柄拘束でした」
小倉「今回、また逮捕し裁判にかけていたとしたら、どんな報復行為が考えられましたか」
宮家「第一に日本人観光客の入国制限。次に中国にある日本企業への部品などの輸入制限。そして、中国で作られた製品の輸出制限です」
しかし、そんなことをやれば、中国にとってのマイナスの方がはるかに大きいことは北京政府は百も承知だろう。
中国政府のホンネはどこにあるのか
コメンテーターの夏野剛(慶応大学大学院特別招聘教授)は「中国政府の意図がどこにあるのか見えてこない。どこまで反日デモを許容するのでしょうかね」と言う。眞鍋かをり(タレント)は「中国だけでなく、韓国やロシアも対日姿勢を強めています。あの政権なら強硬手段に出ても大丈夫と甘く見られているような感じがしますよね」と話した。中国国内では経済成長が鈍化し、政府に対する不満が鬱積しているが、そのガス抜きとしての反日デモをやらせているという側面がありそうだ。