津軽のおばちゃん「息子が作った歌」ブレイクYouTube80万回超「紅白狙う」

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   「青森・弘前にスーザン・ボイルがいる」とネットで話題沸騰なのだそうだ。「週刊人物大辞典」コーナーで司会の羽鳥慎一が紹介した。尾崎順子さん60歳がその人で、YouTubeで彼女が歌う動画再生回数は80万回を超え、CDまで出たという。

林檎華憐歌(りんごかれんか)~咲いて 咲いて あなたのもとへ

   ごく普通の主婦である。仕事を退いた夫・安夫さん(68)とのんびり2人暮らしだが、散歩に出るとご近所が「見たわよ」「新聞で読んだ」と寄ってくる。もとは息子のシンガーソングライター・ビートまりおさん(31)がネットに載せた映像だ。マイクの前でそれらしくヘッドフォンをつけ、歌っている歌はこんな風だ。

   咲いて 咲いて あなたのもとへ はるか遠く 夜空の月よ 朝まで歌いつづけて 同じ空を見上げる

   染まれ 染まれ あかく染まって 忘れられぬ 故郷の色 いつまで いついつまでも とどけ林檎の華よ

   「林檎華憐歌(りんごかれんか)」というテクノ・ポップで、作詞・作曲はビートまりお。ネットの動画サイトの書き込みがすごい。「すげえww」「かわいいw」 「ノリノリw」「おばちゃんっぽいうごきだw」 「プロレベルじゃねw」。 みんな「w」がついているが、8か月で再生が87万回を超えた。

   ご本人は「何が起こったんだか、考えてなかったこと。予想してなかった。どうしてだろうと思って」という。安夫さんも「びっくりしました。こんなにアクセスしてくれるんだなと、嬉しくてさ」

   そしてとうとう4月(2012年)には、幕張メッセで開かれた「ニコニコ 超パーティーin幕張メッセ」の舞台に出て、「はじめまして。ビートまりおの母でございます」と、6000人を前に堂々と歌った。むろん息子も出た。「いまの気分は?」と問われて、「最高で~す」と絶叫していた。いやはや。

   その息子は「すごいなと思いますね。単なる主婦だったのに。自分自身、ちょっとだけ嫉妬心はありますね。『うら やましいな 母』って」という。

夫の交通事故で洋食屋閉店―ボケちゃうからと始めた歌

   これにはわけがあった。昨年、安夫さんが交通事故にあって体調を崩し、38年間営んできた洋食店を閉店した。2人きりの生活を見た息子が、「ヒマすぎるとぼけちゃうんじゃないかと、もう1回人生を用意したよという感じ」で提案した。順子さんは「息子の歌だから歌える。はじけられるんですよ」という。ふーん。

   「もしドラ」の作家・岩崎夏海は「津軽じょんがらとかは、テクノと合うんです。吉幾三さんのものなんかもそう。青森はいまチャンスだと思いますよ」なんていう。

   吉永みち子(作家)「まりおが偉かった。自分で歌ってたら、ここまではじけないからね」

   藤巻幸夫(カリスマバイヤー)「60に見えないね。生き生きしてる」

   羽鳥「安夫さんもその気になって練習しているらしい。ここまで来たら、年末の……(爆笑)。聞いてみたら、『息子と2人だったら』と話してました」

   岩崎「年寄りが勇気づけられる」

   羽鳥「突然出てきた順子。もうだれも順子を止められない」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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