終戦の日のきのう8月15日(2012年)、尖閣諸島の魚釣島に香港の活動家らが抗議船で接岸、不法上陸した。沖縄県警は上陸した7人を含む14人を入管難民法違反容疑で現行犯逮捕した。一方、竹島には韓国大統領に続き、学生や芸能人がリレーしながら泳いで渡るなど、日本の領土に荒波が立っている。
外国人の尖閣上陸は今回が初めてではない。8年前の2004年3月にも中国の活動家7人が不法上陸して逮捕されたが、当時の小泉純一郎首相の外交上の配慮で裁判にかけられることなく強制送還された。2年前の2010年9月の尖閣諸島沖での漁船衝突事件では、船長を公務執行妨害容疑で逮捕・送検したが処分保留で釈放した。
日本の法律が適用される「領土」を内外にアピール
スタジオに海洋政策に詳しい東海大学の山田吉彦教授が出演した。アナウンサーの笠井信輔が今回の逮捕について聞く。「沖縄県警は準備万端で待ち受けていたということですね」
山田「はい。用意周到に(1)警告を与える(2)領海に入って来たこところで退去命令 (3)上陸を受けて逮捕、という3段階の作戦を立てていました。相手を傷つけずに確実に身柄を確保するというのが至上命令で、法執行するというのが大前提でした」
司会の小倉智昭「これから先がどうなるかが問題ですね」
山田「2008年の漁船衝突事件の時はあいまいでしたが、今回は司法権が、つまり日本の法律が通用していることをしっかり示したいということが基本にあります」
小倉「漁船衝突の時は対応がまずかったのではないかといわれましたが、それを踏まえてどうするかだと思いますが」
山田「野田首相が言うように、日本の法に基づいて厳正に対処することが、尖閣諸島が日本の領土であることを内外に示すことになります」