五輪試合中に手で「ムリ」と合図 パニクっていた銀メダル日本ペア

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   ロンドン五輪の閉会式が終わり、そろそろ通常の番組に戻ると思ったら,番組では五輪の余韻をすくい上げるように『メダル凱旋SP』を始めた。

バドミントンの準決勝秘話

   スタジオに生出演したのが、バドミントンダブルスで銀メダルを取った垣岩令佳(23)と藤井瑞希(24)のペア。「皆がパニックだった」(垣岩)というメダルがかかった準決勝・カナダ戦を中心に振り返った。

   バドミントンの試合を現地で観戦した加藤浩次がまず「ターニングポイントはどの試合だった?」に、垣岩は「デンマーク戦ですね。いつも直ぐ負けてしまう」。

   垣岩によると、幸先にいい前兆があったという。まず試合前の藤井にいつもの緊張感がなくリラックスした表情だったこと。

   これはいけるかもと思い試合に入って、間もなくラリーが始まった。いつもならこの相手とのラリーは10回以内で決められてしまうのが44回も続いた。最後は相手のポイントになったが「これは食い下がれるぞといい感触だった」という。

「すごい緊張感で逃げたいと言い合っていた」

   そしてメダルのかかった準決勝のカナダ戦。相手はアレックス・ブルースとミッシェル・リ。『ブルース・リー』の大合唱が会場に鳴り響いたのが観戦した加藤には「気になってしょうがなかった」という。

   ところがフジカキ・ペアは「相手を応援しているのは感じていたが、何を言っているのかは分からず、気にならなかった」とか。

   それよりもメダルがかかった「すごい緊張感で逃げたい、逃げたいと言い合っていた」らしい。

   垣岩によると「監督も焦っていて、私にできない技を要求してくるんですよ。クロスを打てと。クロスを打ったことがないので、手で『できないですよ』と合図したら苦笑していましたけど、皆がパニックになっていた」という。

   垣岩は「メダルを取って当然という選手の重圧の気持ちがよくわかった」という。

   フジカキ・ペアには、世界ランク1位の中国ペアが失格するという幸運もあったが、2人は世界ランク2位の中国ペアとの決勝戦でも驚異的な粘りでいい試合を見せてくれた。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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