バレーボール女子3位決定戦で日本は韓国を3-0のストレートで破り悲願のメダルを獲得した。東京五輪で金メダル、その後も5大会連続でメダルを取っていたが、ソウル五輪以来メダルから見放されていた28年だった。
出場チーム中で最も低い身長どう跳ね返したか
「ロンドンでこそメダルを!」を合言葉に結成されたのが「火の鳥NIPPON」を率いた眞鍋政義監督には、メダル獲得へ向けた3つの秘策があった。1つは「身長差に勝つ」。チームの平均身長は175センチで、今大会出場チームのなかで一番低い。3位決定戦で戦った韓国の182センチに比べ7センチも低い。この身長差はブロックで大きな不利になるが、この不利な部分をレシーブでフォローしようと、「スイス合宿ではサーブ、レシーブを集中して練習した。そして勝つためには拾って、拾って、拾いまくるしかないと…」(眞鍋)という。
2つ目は「データバレー」。真鍋監督は試合中、片時も携帯端末を離さなかったが、この中には過去の試合や相手方選手の記録などのデータがごっしり詰まっていた。韓国戦ではこのデータを基に、レシーブの不得意な韓国選手への狙い撃ちが奏功した。3つ目は「韓国戦に強い迫田さおり(24)の起用」だ。この作戦が的中し、エース・木村沙織(25)を凌ぐジャンプ力が爆発した。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト