予選を2位で通ったなでしこジャパンは、今深夜(2012年8月4日)1時からこれまでと同じカーディフでブラジルと対戦する。最後の南アフリカ戦を引き分けた結果だ。1位通過だったら、8時間かけてグラスゴーでフランスが相手だった。佐々木則夫監督の戦略だったという。
「調査したが、選手が監督に従った証拠ない」
佐々木監督は南ア戦を「引き分けで行く」と選手に指示した。これを会見でも明らかにしたから、記者から「観客をどう思ってるのか」といぶかる声が出た。これなかなかに微妙な問題だ。
バドミントンで決勝トーナメントの組み合わせを意識して負けをねらった試合が出て、世界バドミントン連盟は中国、韓国、インドネシアの4チーム8人を「無気力試合」として失格とした。なでしこも形としては同じだが、IOCはわざわざ「選手が監督に従ったという証拠はない。調査したが応えるべきものは見つからなかった」と妙な声明を出して、一応シロとした。
小松靖アナは「バドミントンのような無気力試合ではないとみている」
長嶋一茂(スポーツキャスター)「これは戦略の範疇です。戦意があるかどうかは審判が感じたこと。サッカーの場合は、引き分けでモチベーションが高くなる。また、移動がないというのは選手にとって大きい」
これにサッカー解説者の松木安太郎が「サッカーは引き分けで1ポイントとれるんですから。監督の独り言ですよ」と分かりやすい解説だった。
今深夜にブラジル戦「準々決勝で負ける気なんかない」(大儀見優季)
ブラジルは過去2回、銀メダルをとっている強豪だ。ポイントはマルタとクリスチアーニという2人フォワード。これがすばらしいので、いかに抑え込むか。カギは先取点だと見られている。
選手たちは「準々決勝で負ける気なんかない。一番高いところを目指している」(FW大儀見優季)、「個人技が優れているチームだが、全員で勝ちにいく」(DF鮫島彩)と意気軒昂だ。
ところで、バドミントンで中国、韓国の強豪チームが失格となったことで、日本チームにメダルが来た。女子ダブルスのフジカキ組(世界ランク5位、藤井瑞希・垣岩令佳)が準決勝を勝って決勝に進出したのだ。金か銀か。メダル獲得は日本のバドミントンで初めてだ。