柔道63キロ上野順恵「強すぎた姉のプレッシャー」背中押されて必死に「銅」

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   女子柔道63キロ級で上野順恵 (29)が銅メダルを獲った。まさに悲願のメダルだ。姉の雅恵(34)は70キロ級でアテネ、北京の五輪連覇した女王だ。今回はコーチで付き添い妹の背中を押した。

   だが、試合ぶりはお世辞にもいいとはいえなかった。準決勝でも固くなって消極的な攻めとなり2度指導を受け、焦って出たところを有効をとられてしまう。表情も痛々しいほど悲愴だった。 テレビがまた観覧席の姉をしばしば写す。

北京でピーク迎えたアラサ―の辛さ

   順恵が迷っているときに、姉が「メダルを獲れ」と背中を押した。吹っ切れたように3位決定戦を戦い、姉とは色は違うが、悲願のメダル獲得は達成した。試合が終わって、別人のようにおだやかな表情が印象的だった。

   両親は北海道・旭川で柔道を指導する柔道一家だ。順恵は幼い頃から姉の背中を追ってきた。 しかし、道は険しかった。2008年の北京五輪の選考会で、アテネ金メダルの谷本歩実選手を破って優勝したが、代表は谷本へいった。

   ソウル五輪の銅メダリスト・北田典子は、「年齢では北京がピークだった。つらかったと思います。試合でも体力の衰えは見えてしまった。今回はレベルも高かった」という。

   北田によると、日本は代表を2か月前に選ぶが、外国の選手は早くから五輪にしぼって肉体改造もする。世界選手権はポイントをかせぐためと割り切っていて、五輪では世界選手権とはまったく違う闘いをしてくる。日本が五輪で成績を残すうえでの課題だという。

金は勝ってとる、銀は負けてとる、銅は勝ってとる

   司会の羽鳥慎一「畳の上と下であんなにも表情が違うんですね」

   萩谷順(法政大学教授・ジャーナリスト)「日本人は柔道きれいに1本とってというイメージがありますが、これがプレッシャーになってるんでしょうね。金は勝ってとる、銀は負けてとる、銅は勝ってとる。つらいものがありますよね」

   北田「金じゃないとメダルじゃないという風に育っているから」

   羽鳥「銀だと申しわけありませんみたいな。全然申しわけなくない」

   サッカー解説者の松木安太郎「世界分の3ですからね」

   宇治原史規(タレント)「2位じゃだめなんですか、みたいな」

   松木「オリンピックの柔道とホントの柔道とは違う」

   羽鳥「スポーツとしての柔道と、柔としての柔道とは違うんですね」

   北田「心、己とのたたかいですね」

   羽鳥「正座組みましょう」(笑い)

   五輪の柔道は格闘技。見ていても面白くない。これから重量級になってますます?

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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