体操男子団体の決勝戦で、エース・内村航平(23)の演技をめぐる判定で波乱があった。最後の種目の「あん馬」で、内村がフィニッシュの「下り技」で乱れたことから、審判から「降り技」をやっていないと判断され、2位だった団体順位が4位に転落し、テレビの実況アナウンサーも「メダルを落としました」と繰り返した。
ここで日本コーチ陣が「下り技はやっていた」と抗議し、採点が見直されて銀メダルが確定した。
スタンディング・オベーションの最中に演技
団体戦決勝に臨んだ日本の男子チームはミス続きだった。跳馬で山室光史(23)が着地に失敗して足を痛め、あん馬に出られなくなった。田中和仁(27)が代わってあん馬の演技を行ったが、途中で落馬してしまう。アウエーの歓声も予想外だった。会場にいた司会の加藤浩二は次のように話す。
「6種目の演技が地元イギリスチームの演技とかち合い、ホームとあってすごい声援なんです。ウクライナと競っていて、イギリスが勝ってワーッと湧き、スタンディング・オベーションで大騒ぎとなっているなかで、内村選手があん馬をやらねばならなくなり、非常にやりにくい厳しい状況でした」
試合後、内村も「英国の選手と出番がかぶり歓声が少し気になってしまった。地元の波に少しのまれてしまったような気がします」と語った。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト