「9か月前に警察がちゃんと捜査をしてくれていれば、息子は自殺しないですんだのに」と父親は苦渋を滲ませた。大阪府貝塚市で昨年(2011年)10月、府立定時制高校1年の川岸朋之さんが空き地でフェンスにひもをかけて首をつって死亡しているのが見つかった。貝塚署は捜査したが今年2月に打ち切った。その捜査が再開された。なぜ打ち切られた捜査が再開になったのか。
被害の高校1年生「一生金づるはしんどい」
捜査再開のきっかけは川岸さんが残したメモだった。森本さやかアナウンサーは、「メモには16日までに3万8000円は払われへん。一生金づるはしんどいなど、同級生から金を要求されていたことをうかがわせる記述がありました。また、同級生らが少年にひったくりを強要していた疑いも浮上しています」と伝えた。
川岸さんの父親は「何度も警察に相談に行った。でも、立証が困難、裏付けが取れないとされ、自殺から2か月後に捜査は打ち切られてしまった。そこで、息子の別の友人を連れて警察に行き、警察がこれまで把握していなかった事実が判り、それが捜査再開に結びついたようだ」と話す。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト