最初は韓国選手を勝ちとする青旗3本が上がった。しかし、その直後に畳の下にいる審判委員が畳の上にいる審判3人を呼び、「意見」を伝えると判定は覆り白旗3本になった。これで男子柔道66キロ級の海老沼匡は準決勝に進んだが、決勝には勝ち上がれず3位決定戦で銅メダルに決まった。「金メダル以外は価値がない」と語っていた海老沼は釈然としない表情だ。なぜ判定が変更になったのか。キャスターの小倉智昭は会場で見ていた。
青旗3本が白旗3本に真逆転
ピンチヒッター司会の笠井信輔アナウンサーが小倉に聞く。「青旗が3本出たとき、観客の雰囲気はどうでしたか」
小倉「もう大ブーイングでした。これには伏線があって、この前に海老沼選手は相手から有効を取っていましたが、その判定が取り消されました。その頃から、この判定は変だぞという雰囲気が広がり始めていたのです」
田中大貴アナ「試合が行われる畳の上には主審と副審2名の計3名の審判がいますが、畳の下にジュリーと呼ばれる主審よりも強い権限を持つ役員がいて、この人が審判にいろいろな指示を与えています。ジュリーの指示は審判が身につけているイヤホーンから出されています」
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト