オスプレイ横田基地や厚木基地にも飛来?超低空飛行で騒音心配

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   きのう23日(2012年7月)、住民らの抗議の中、米軍岩国基地へ米新型輸送機オスプレイが搬入され、野田佳彦首相は「安全性が確認されるまで日本での飛行は行わない方針」と語る。しかし、安全性に対する疑問や不安は解消されるのか。

   米軍は東北、四国、九州など、全国7つのルートで低空飛行訓練を予定している。敵地侵入を想定し、敵のレーダーに捕捉されないよう高度150メートル付近を飛ぶ訓練だ。

事故は離着陸時…配備で沖縄・普天間基地の危険さらにアップ

   スタジオには軍事ジャーナリストの恵谷治が出演し、司会の羽鳥慎一が質問する。「東京に近い横田基地とか、厚木基地に行く可能性もありますか」

   恵谷「あると思います」

   羽鳥「では、東京タワーの第一展望台のところとか、都心の上を通る可能性もあるわけですね」

   恵谷「可能性としては否定できませんが、通常は飛ばないと思います」

   羽鳥「7つのルートが選ばれた基準は?」

   恵谷「各ルートはそれぞれ谷間になっています。山に沿って敵に目視されないように飛ぶ。これはパイロットにとって重要な訓練です。そのために米軍が選んだルートです」

   月刊誌『ゲーテ』編集長の舘野晴彦は、「米軍の思惑は、日本の起伏を利用してここで練習しちゃおうということですよね。これだけ危険なものを持ってきて。ひどい話ですよ」と納得いかない。

   恵谷「ただ、危険性のことでいいますと、事故が起きるのは離着陸の時で、飛行中はほとんどないんです。低空飛行でも騒音を別とすれば、さほど危険とは思いません」

   羽鳥「普天間ではどうですか」

   恵谷「そこは危険です」

   普天間に関しては、森本敏防衛相は「普天間基地への配備は市街地を避け、海上を通るルートに変更することを日米で話し合う」と米国と交渉する姿勢をみせている。これについて恵谷は、「この提案は非常に有効だと思います。こういう努力が必要です」

よくわからない「何をもって安全」と判断

   城西国際大学非常勤講師の宮田佳代子は、野田がいう「安全性の確認」について、「政府は何をもって安全としようとしているのでしょうか」と聞く。

   恵谷「モロッコなどで最近起きた2件の事故の調査結果について、日本の専門家チームが米軍からレクチャーを受け、その検討結果を日本政府が判断することになります」

   だが、それだけでいいのだろうか。安全性や配備についての十分な説明が不足していることが、多くの国民が不安を抱く要因ではないのか。オスプレイは長年使用し老朽化した中型輸送ヘリに代わるものだが、旧型と比較してどうなのか。あるいは、オスプレイの配備は太平洋アジア地域の安全にどう寄与するのかといった全体的なことも含め、しっかりとした分かり易い説明がなされないまま不安、疑問や不信が広がっている。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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