オスプレイの話もそこそこに、司会のみのもんたは「本当にイチロー行くのかい?」
井上貴博アナが受けて、「イチロー選手がヤンキースへトレードされることがわかりました。いまから10分後(2012年7月24日午前8時)に緊急会見があります。イチロー選手はさっそくヤンキースの一員として、日本時間午前11時からのマリナーズ戦に臨むものと思われます」
みの「エーッ」
「寂しいが、環境を変えて刺激を求めたいという思い」
TBSメジャーリーグ担当の笹田幸嗣がシアトルから電話で第一報を伝えた。「ヤンキースへのトレードが発表されました。きょうのマリナーズのラインナップにイチローの名前はなく、おそらくヤンキースの1番ライトでイチローと出るのではないか」
みの「そんなにパパッと動くものなんですか」
笹田「アメリカではよくあって、とくに本拠地でというのはたくさん例がある。ファンの反応が楽しみです」
トレードの話はオールスター前からあったらしい。イチローの代理人が動いていたことは知られていたが、笹田も「来シーズンだろうと思っていた」という。
ヤンキースは昨年盗塁王になったガードナー(左翼手)が故障で外野手が不足していた。笹田は「イチローがヤンキースへ行けば、マリナーズの若手の再生が可能とメディアの間ではいわれていた」という。イチローにとっても、ヤンキースへの移籍はプラスになると見る。
そして8時7分、シアトルのセーフコフィールド球場で会見が始まった。英語で通訳もいないから、おそらくGMだろうが、しゃべっている内容もよくわからない。杉尾秀哉(TBSテレビ報道局解説・専門記者室長)や小林悠アナが、断片的に伝えたのは、どうやらマリナーズの若い選手に道を譲るためにということらしい。
イチロー本人が登場した。日本語で「11年半を振り返ると寂しい。決断は難しいものでしたが、20代前半の選手が多いこのチームに、来年以降もボクがいるべきではないのではないか、ボク自身も環境を変えて刺激を求めたいという思いがわいた。そうであるならば、できるだけ早く去ることがチームにもボクにもいい」と話した。決断を受け入れてくれたマリナーズ、ニンテンドー、球団関係者への感謝を述べ、「マリ ナーズでの11年半を誇りに思い、これからも前進していきたい。ありがとうございました」と結んだ。イチロー38歳。
トレードマークも剃って背番号は「31」
スタジオは一瞬シンとなったが、三屋裕子(スポーツプロデューサー)が「どういうランディングをと考えていたと思う。環境を変えるのはいい」
みの「イチローが選ぶ球団としていいじゃない。ヤンキース」
杉尾「オールスターに選ばれなかった。その間に考えて、自分で決断したと強調していた。野球人としての最後の勝負をヤンキースで」
みの「こんどはニューヨークですよ」
三屋は「そう、ヤンキースだからトレードマークのヒゲも剃ってた」と、さすが見るところが違う。
潟永秀一郎(サンデー毎日編集長)「ヤンキースはきびしいからな」
続いてヤンキースの会見が始まったが、これまた監督らしいのだが内容がわからない。イチローが真顔で「結果的に一番勝ってないチームから一番勝って いるチームに行くので、テンションの上げ方をどうしようかなと」はなしたところで時間切れになった。 イチローはこの後、背番号「31」で、ヤンキースの8番ライトで試合出場した。