今年4月(2012年)に埼玉県草加市の市立中学で起きた飛び降り強要で、母親は「学校の言っていることは嘘です」と涙ながらに訴えた。2年の男子生徒が同級生4人から約2.9メートル下のコンクリート通路にむりやり飛び降りさせられ、腰の骨などを折るけがをした。
ここでも学校や教育委員会はいじめを隠し通そうとしていた。
小学5年ころから続いていた同じ生徒らによるいじめ
清水貴之リポーターは「草加市教育委員会はこの飛び降りをイジメと認定し、校長もイジメがあったことを認めました」と伝え、学校が急きょ開いた保護者会の録音テープを紹介した。テープには出席した父親から「滋賀県大津市のいじめ問題が報じられたから、今になって急に保護者会を開いたのではないか。学校はいじめがあったことを以前から知っていたが、その認識が甘かったのではないか」と追及され、校長が「認識が甘かったと言われれば、そうであったと思います」と渋々認める様子が残っていた。
清水「飛び降りた生徒は小学校5年生頃から、倉庫に閉じ込められたり肩を殴られる肩パンチなど、今回と同じ生徒たちからのいじめにあっていました。飛び降りた生徒は体格が小さく、強要した方は大きな子たちだった。抵抗するのは難しかったようです」
ケガ回復しても精神的ショックで登校できぬまま1学期終了
司会の羽鳥慎一「学校は真剣に取り組んでいたんでしょうかね」
コメンテーターの前田典子(モデル)「どんな方法を講じても何とかやめさせる必要がありますよ。いじめにあっている本人が言い出しにくければ、周囲の生徒が学校に知らせるなど、いろいろな方法があったはず。私の息子が通っている学校の先生は、学校は生き物だと話していました。何が起きるかわからない」
青木理(ジャーナリスト)は「学校には子供を預かっているという認識がどこか薄いのではないか。何事もなく無事に卒業させるのが学校の役目。その視点が抜け落ちている」と語る。
飛び降りを強要された生徒はケガは回復に向かっているものの、精神的ショックから通学できず1学期を終えたという。