けさ23日8時過ぎ(2012年7月)から、山口県にある米軍岩国基地で垂直離着陸輸送機・オスプレイ陸揚げが始まった。今年に入っても4月にモロッコ、6月に米国・フロリダで墜落事故を起こし、安全性に疑問が持たれている。
陸揚げ作業が行われている岸壁の対岸にいる所太郎リポーターが、「けさ5時頃からオスプレイの日本配備に反対する人たち約100人が集まり、配備反対のシュプレヒコールを上げています。8時7分に1機目が輸送船から運び出され、牽引車でゆっくりと岩国基地の格納庫へ向かいました」と伝えた。ヘリからの空中中継の映像では翼はたたまれていた。輸送船の周辺海域は漁船の操業が禁止された。
米国内では市民の反対で中止も
NPO法人「ピースデポ」の塚田晋一郎氏は「アメリカ国内では市民の反対により、オスプレイの訓練が中止になったケースもある」と話す。司会の羽鳥慎一は「何度も事故を起こしている輸送機をなぜ日本に配備しようとするのでしょうかね」と首をかしげる。
コメンテーターの青木理(ジャーナリスト)「離発着の時にはヘリコプター、空中に浮上したら飛行機になるわけですが、このヘリから飛行機にするための翼の向きを変えるときに事故が起きているようですね。
ヘリなら空中でプロペラが止まっても、プロペラは竹とんぼのようにクルクルと回転し、飛行機なら滑空できます。しかし、オスプレイはどちらもできない」
沖縄から北海道まで真上を訓練飛行
石原良純(タレント・気象予報士)は「日本とアメリカでは気象条件が違い、日本の方が気象の変動が激しい。なぜ気象条件が厳しい日本で訓練をするのか。本当に安全なんでしょうかね」と言う。
青木「だからこそアメリカは日本で訓練をしたい。気象条件が厳しい日本で訓練をすることで、その性能を確認したいわけです。これまで米軍基地問題は沖縄に集中していると思われてきましたが、オスプレイの訓練は沖縄から北海道までの日本上空で行われます。つまり、事故が起きたらどこに墜ちるかわからない。もはや米軍基地問題は日本全体の問題になりつつあるということです」と語った。
野田政権は消費増税、原発再稼働、脱・脱原発、オスプレイ配備とやたらに前のめりだが、これを「決められる政治」と勘違いしているフシがある。