昨年(2011年)10月、同級生からいじめを受けていた大津市の中学2年生が自殺した件では、いじめと自殺の因果関係が、メディアを通して端から見ると濃厚そうに思われるなか、おととい17日(2012年7月)の市教育委員会の教育長の発言が、きのうの番組内で物議をかもした。自殺の原因として、いじめのほかに「家庭的要因」や「個人的要因」がある可能性に言及したためである。
「第三者委、警察の捜査などによって真相が明らかになる」
番組はきのう、発言の真意をただすために教育長に電話で話を聞いたという。すると「言ってることはブレないんですね」(阿部祐二リポーター)ということで、話の内容はおとといとだいたい同じだったようだ。
教育長はいじめが自殺の一因であることを認める一方で、「本人と周囲の話から、それだけが要因なのでしょうか。家庭的要因、個人的要因も慎重に吟味する必要がある」などと話した。
そうした思いに至ったのは、学校の教師らからヒアリングした結果だという。たとえば自殺した生徒が「泣きながら担任教師に電話」したときには、いじめではなく、プライベートなことを相談したと聞いているそうだ。ただ、それらの詳細については、自分が話すべきではないとし、第三者委、警察の捜査などによって真相が明らかになることを期待しているという。
文
ボンド柳生