大飯原発「活断層調査指示の日に4号機再起動」ここでも電力会社ペース

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   経済産業省の原子力安全・保安院はきのう18日(2012年7月)、 関西電力・大飯原発と北陸電力・志賀原発について、敷地内の断層の再調査を指示した。この日に開かれた専門家会合で活断層の疑いが出たためだが、両原発とも設置許可申請は1980年代半ばだ。いま頃になってずさんとも何ともいいようがない。

   しかし、大飯原発では先の3号機に続いてこの日、4号機が再起動した。保安院は調査中も2基の原発の運転停止は求めないという。ただ、停止中の志賀原発1、2号機は、調査を終えるまでは再起動させないという。

専門家「炉心の下を通ってる。よくこういうものが審査通った。呆れる」

   東日本大震災で各地の断層が動く現象が見られたため、あらためて確認すべきかどうかが話し合われた。問題の断層は大飯原発の2、3号機の間と、志賀原発1号機の真下を走る。専門家から懸念の声はあったものの、電力会社は「問題ない。活断層ではない」で通してきた。

   しかし、専門家会合では「典型的な活断層が炉心の下を通っている。よくこういうものが審査を通ったなと、ちょっと呆れている」という声も上がった。これが活断層だとわかれば、志賀原発は廃炉の可能性がある。大飯原発も大規模な耐震工事が必要になる。

   福島第1原発では、4号機の燃料プールにあった未使用の燃料棒の試験的引き抜きが行なわれた。4号建屋は水素爆発で上部が吹き飛び、布のカバーはかけてあるものの、プールは完全に露出した状態だ。ここには1535体(うち未使用204体)の燃料棒が保管されている。事故当初は水が蒸発して危険な時期が続いた。引き抜きはこの1年余りの損傷状態を見るためで、1体が長さ4㍍、300キロある。クレーンでつり上げ、保管容器に格納された。未使用燃料は放射線量が低いため作業は楽だが、使用済みだと近寄ると即死レベルなので作業も困難なものになる。最終的には何十年という時間がかかる。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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