北陸電力志賀原発建屋の真下に活断層は複雑に走っている可能性が指摘された。小松靖アナウンサーは「きのう17日(2012年7月)、経済産業省の原子力安全・保安院の専門家会議が開かれ、活断層ではないと説明する北陸電力に対し、専門家から異論が続出しました」と伝えた。
「あれが活断層でないなら何だ!?」呆れる専門家
北陸電力は「航空写真や地中検査などの結果から活断層ではなかった。地形の浸食によるものだ」と説明した。専門家たちは「あれが活断層でなければ何だと思っているのか。呆れてものも言えない」と批判し、小松は「再稼働を始めた関西電力・大飯原発のすぐ近くにも、数本の活断層が走っている可能性が高くなっています」と言う。
司会の羽鳥慎一「専門家が活断層と断定しているのに、なぜ電力会社は認めないのでしょうかね」
コメンテーターの萩谷順(法政大学教授・ジャーナリスト)「北陸電力も関西電力もまずいと思っているでしょう。でも、問題を直視できない。問題に正面から取り組み国に報告を上げたら、国ににらまれてしまう。それだけは避けたいという意識が働いている」
原発依存率聴取会「裁判官席に被告関係者が座ったやらせ」
政府のエネルギー意見聴取会で、電力会社の役員や従業員、OBが原発推進論をぶち上げていることについても、「ニュースアップ!」は取り上げた。羽鳥は「なぜ電力会社社員が聴取会で意見が言えるのでしょうね」と批判的だ。
萩谷「これは言ってみれば、裁判で被告人の関係者が裁判官席に座っているようなもの。聴取会では原発依存率の数字だけに限って議論をしていて、国は最初から土俵を決めているんです。世論を誘導したいという思惑があるからですよ」
宇治原史規(お笑いタレント)「議論の順番が逆なのではないですかね。最初に原発は本当に安全なのかという議論があり、安全だとみんなが納得すれば、次にでは依存率はどのぐらいにしましょうかという議論になる。肝心な議論をあえて避けたいという感じがします」
そもそも、電力需要の見通しや自然エネルギーの実用化政策などを示さず、どれがいいというのでは議論とは言えまい。政府はすでに原発依存率「15%」に決めていて、原発反対派に「0%案」、推進派に20~25%案」を主張させて、真ん中を取ろうという魂胆なのだろう。