7月27日(2012年)の「土用の丑の日」まであと9日だが、これで食べ納めになるかもしれない。ニホンウナギの稚魚が不漁で今年は価格が高騰しているなか、新たな心配が持ち上がっている。アメリカが野生の動植物の保護を目的とするワシントン条約で、ウナギの国際取引を規制する検討を始めていることが分かったのだ。
5年前にヨーロッパウナギがワシントン条約で規制の対象になったことからアメリカウナギを輸入する動きが活発かし、ウナギバブルという言葉が生まれるほど利益を謳歌した。ところが、そのアメリカで環境保護団体からアメリカウナギも規制の対象にすべきだとの訴えがあり検討を始めたという。
うなぎを食べないアメリカ人
日本鰻輸入組合の森山喬司理事長は「ニホンウナギも規制の対象になったら、ウナギの養殖もなくなるでしょう。輸入に頼っているわけですから」と危惧する。
「ウナギを食べない」(テレビプロデューサーのデーブ・スペクター)アメリカ人はいいが、キャスターの小倉智昭は「日本の食文化に対し海外は辛く当っていない? クジラでしょ、マグロでしょ、ウナギでしょ、どうこれ?」と憮然としている。これに女優の高木美保がこんな指摘をした。
「本来、どのくらい自然界に生息しているのか、食文化を持っている国が生態系をきちんと調査していなければいけないんですよ。きちんとした論拠を持っていないからこういうことが言われてしまう」
もっともな指摘で、「食べもしないのに余計なことを」と後でボヤいても始まらない。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト